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専門用語が多いのですが覚えておきたいクルーズ用語をピックアップし簡単な注釈をつけてみました。
[船に関する用語]
キャビン→客室、船室。部屋番号は左舷側が偶数、右舷側が奇数、船首から船尾に向かって数字が大きくなる。
デッキ→船内の各フロアー。下から1、2デッキと数え、プール、プロームナードデッキなどの名称が付いている。
デッキプラン→船内各フロアーの客室や公共スペースなどの配置図。
ブリッジ→船橋。操舵室。乗客に見学コースを設けている船もある。
ギャングウェイ→乗下船時に使われる、取り外し式のタラップのこと。
レセプション→ホテルのフロントにあたるところ。各種問い合わせ、郵便物の発送などを受け付けてくれる。
ファンネル→船の煙突。ファンネルマークを見れば船会社が分かる。
フィンスタビライザー→船の横揺れを防止する装置。飛行機の翼のようなものでコンピュータ制御される。
ボウ→船首
アフト→船尾
ピッチング→船の縦揺れ、前後の揺れ。
ローリング→船の横揺れ、左右の揺れ。
ライフボート→避難離船の時に乗り込む救命艇。
テンダーボート→港が小さくて入港・着岸できない時に使う交通用ボート。
タグボート→入出港時に船の向きをかえたり、船の位置を定めたりする曳舟。
ノット→船の速力を示す単位。1ノットは時速1.85キロ。クルーズ船の一般的な速度は平均20〜22ノット、時速40キロ。
ポートサイド→船の左舷側。通常、乗客、乗員の乗下船、荷物の積み降ろしは左舷側から行う。
スターボードサイド→船の右舷側。

[船のスタッフに関する用語]
キャプテン→船長。船の運航にかかわる全部門の最高責任者。
オフィサー→3等級以上の上級船員の総称で、船長、航海士、機関士、通信士、船医、パーサーなどをさす。
クルー→3等級より下の乗組員。船内で働く人すべてをさす場合もある。
チーフパーサー→客船部門の事務長。船内新聞の発行、乗客へのサービス、食糧管理などの事務処理を行う。
チーフエンジニア→機関長。エンジン、発電機などの管理及び機関士を指揮する。
クルーズディレクター→船内イベントやアクティビティの企画、運営の責任者。
ツアーディレクター→寄港地でのオプショナルツアーの手配、実施責任者。
ホテルマネージャー→飲食関係やサービスなど接客部門の責任者。
キャビンスチュワード→客室を担当する接客係。ベッドメーキングや清掃を担当する。
テーブルスチュワード→レストランのウェーター。テーブルごとに担当が決められている。
パイロット→水先案内人。通航が難しい港や区域で船長に代わって船の航行指揮する人。

[船上ライフに関する用語]
乗船証→船内で使えるクレジットカードのようなもの。身分証明書、ルームキーも兼ねる。
船内新聞→食事や各種イベントなどの予定が記載されたプログラム。クルーズを楽しむのに不可欠なガイドである。
ドレスコード→イブニングからナイトタイムまでの服装規定のこと。カジュアル、インフォーマル、フォーマル等がある。
ドレスコード・カジュアル→カジュアルは普段着の意。休日に遊びや買い物に行く、よそ行きの普段着と思えばよい。
ドレスコード・インフォーマル→男性ならスーツ、ブレーザーにネクタイ、女性ならワンピースやスーツでよい。
ドレスコード・フォーマル→フォーマルは一番格式の高いコード。結婚式の披露宴に出席する時の服装と思えばよい。
ショアーエクスカーション→船の乗客だけが参加する寄港地での観光ツアー。クルーズ料金に含まれない。
セイフティ・ドリル→避難訓練。クルーズ船では出航24時間以内に訓練を行うことが海事法に定められている。
セイルアウェイセレモニー→出港時にデッキで行う最初のパーティー。生バンド演奏やシャンペンのサービスがある。
フェアウエルパーティー→船長主催のサヨナラパーティー。
ポートチャージ→港湾施設使用税。飛行機の空港使用税と同じようなもの。クルーズ料金には含まれれない。

クルーズについてよく聞かれる点をいくつかピックアップしてみました。
[クルーズについて]
クルーズとは寄港地での観光、船上での生活、イベントなどを楽しむための「船旅」だといわれている。
しかし、クルーズというと、高価で、贅沢で、とっつきにくい……。 「一部の人のためのもの」という、イメージがいまだに強く残っているが決してそんなことはない。
クルーズの内容をよく知れば、だれもが安心して、楽しむことができる旅だということが分かるに違いない。
そして、一度クルーズを経験し、その楽しさを、実感したら、誰もがクルーズの虜になり、クルーズリピーターになる場合が多いといわれている。クルーズは楽しさいっぱいの船旅なんです。

[クルーズ料金について]
クルーズ料金はクルーズパンフレットに記載された金額を支払っただけでは終わりではない。 クルーズ料金に含まれるもの、含まれないものを区別するとだいたい次のようにる。
含まれるもの
乗船料、食事代(1日7食)、ソフトドリンク(船内ではいつでも飲める)、船内施設の利用(ジム、プールなど)、船内イベント(ショー、コンサート、映画)への参加料
含まれないもの
アルコール、有料レストランでの食事、売店での買い物、カジノやビンゴ等の賭け金、クリーニングや洗濯機などの使用料、クルーへのチップ(個人的にお願いしたものの外に、毎日ベッドメーキングや部屋の清掃をしてくれるキャビンアテンダントに1日約10$を支払う。1部屋を二人で使用するのなら1日20$ということになる。(日本にはチップ制度がないので日本船クルーズの場合、チップはクルーズ料金に含まれている)、寄港地でのオプショナルツアー参加料、寄港税(船の大きさ時間帯により変化するのでクルーズパンフレット参照)、国内空港施設使用料等である。最近は航空燃油サーチャージと同じような燃油サーチャージが必要な場合もある。
クルーズ旅行の予算を立てるとき、クルーズ料金に含まれない金額をチェックする必要がある。

[船内での支払いについて]
船内での支払いは、カジノやビンゴ等の賭け金、コインランドリーの使用料の他はチェックインの時に発行された乗船証が船内クレジットカードの役目を持っているのでサインのみで済ませることができる。下船前夜には各部屋ごとに使用明細が配られるので請求内容をチェックし、誤りがなければ、乗船前に各人が登録したクレジット会社(VISA、DCなど)より自動引き落としされることになる。
乗船前にクレジットカード登録していない場合は、下船前夜に現金で支払わなければならない。
最近は、完全キャッシュレスシステムの船が増えていて、乗船前にクレジットカード登録を要求されることが多くなってきている。使用明細チェックさえしっかりすればこの方が煩わしくなくていいと思う。

[船内新聞について]
船内生活の毎日の予定は、前夜各キャビンに配られる船内新聞によって確認することができる。新聞の内容は、天候、日の出や日の入りの時刻、寄港地での入出港時刻、食事の案内、ドレスコード、イベントスケジュールなど船内生活を楽しむための情報が記載されている。自宅にいるとき、毎日目にする新聞のテレビ欄によく似ていて、時間ごとにそれぞれの詳しい内容が書かれている。
明日は何時からこのアクティビティン参加し、何時からはビンゴーゲームに行って、何時からは映画を見て、夜何時からはナイトショーの観賞で、その次は……と、いろいろ計画を立てるのに必須の船内情報紙である。
船内のことだけではなく、寄港地でのオプショナルツアーの詳しい解説や参加費用も書かれているので、オプショナルツアーの選択にも役立つ。
自宅にいるときの新聞も大切だが、クルーズ中はこの船内新聞が重要な役割を果たしている。
ただし、外国船の場合、英語表示が主体なので、添乗員さんがいるツアーなら心配ないが、個人旅行の場合で英語に不安のある人は電子辞書の携行をお勧めしたい。

[船内での過し方について]
寄港地で下船する以外は、船内で過ごすことになるので「退屈しない?」とよく聞かれるが、「それはない」といつも答えている。
なぜなら毎日午前7時すぎから深夜12時過ぎまで船内のどこかで何らかのイベントが必ずあるからだ。
先日(2009年)米国シアトルから神戸まで17日間(10日間はまったく寄港しない)クルーズのイベントを抽出してみた。
エクササイズ系
フィットネス教室、デッキ・ウォーキング、エアロビクス、ジムトレーニング(ジムには一般のフィットネスクラブにあるようなマシーンがそろっている)
ミュージック&ダンス系
ソシアルダンス、ジャズダンス、ディスコダンス、新時代ラインダンス、ディスコラインダンス、バンドでダンスタイム、50〜60年代のダンスナイト、ピアノ演奏、ピアノでポップ音楽
カルチャー系
パソコン教室、クッキング教室、フラワーアレンジ(西洋生花)、お菓子の作り方教室、タオルアート教室、フルーツ&野菜アート教室、編み物教室
ゲーム系
ピンポンゲーム、フリスビーゲーム、ボールゲーム、的当てゲーム、音楽のイントロ当てゲーム、バスケットボールフリースローゲーム、輪投げゲーム、ビンゴゲーム、ゴルフパッティングゲーム
その他
ワイン試飲会、カラオケ大会、船内厨房見学、船内劇場舞台裏見学、ルーレット大会、ブラックジャック大会、アートオークション、クイズ・数独タイム、コントラクトブリッジ、デュープリケートブリッジ、バーベキューパーティー、ディスコパーティー、映画、カジノ、ナイトショー(レビューショー、マジックショー、バラエティーショー)、日付変更線通過カウントダウン等たくさんの船内イベントがある。
なにかのイベントに参加しなければならないということはないので、運動するもよし、ゲームを楽しむもよし、プールサイドで読書するもよし、自分なりの船旅を楽しめばよいので退屈することはまずないと思う。

[寄港地での過ごし方について]
寄港地での観光やショッピングがクルーズの楽しみです。寄港地で観光やショッピングには2つのパターンがある。
その一つは団体行動はしないで個人や友人とタクシー、電車、バスを利用する方法で、他の一つは船会社が用意したオプショナルツアーに参加することである。
下船時に、特に気をつけなければならないことは、船の出航時間までには必ず船に戻っていなければならないということである。クルーズ船は下船した人が出航時間に遅れても待ってはくれない。万一乗り遅れた場合は、次の寄港地まで、自分で移動し、再乗船しなければならない決まりになっているのだ。その費用はすべて自分持ちとなる。これが大変なので、観光地やショッピング街までの交通手段や時間計算に不安のある人はオプショナルツアーに参加することをお勧めしたい。
寄港地に着いたからといっても必ず観光やショッピングに出かけなければならないということもないので、船内でゆっくり過ごす手もある。たとえ大半の人が観光やショッピングに出かけたとしても、船内では食事もイベントもいつもと同じように準備されているので食事ができないとか退屈するということはない。人数が少ないから、かえってゆっくり食事ができるかもしれない。
また全ての寄港地でというわけではないが、港と街の中心とが少し離れているような場合、港と街の中心を結ぶシャトルバス(無料)が運転される場合もあるので、それを利用して街へ出かけることもできる。このシャトルバスだと港への最終バスの発車時刻さえ覚えていれば、出航時間に遅れることなく船に戻れるので安心である。
寄港地でも自分流の楽しみ方を見つければいいと思う。

[船内での食事について]
船内では、朝、昼、晩の食事以外にも、早朝から深夜まで飲食を楽しむことができるようになっている。。
2キロ太ってあたりまえ!食のスケジュール(船によっては多少時間のずれはある)
06:00〜07:30 アーリーモーニング(紅茶、コーヒー、クッキーなど)
07:30〜08:30 朝食(メニューを見てオーダーするコースもありますが、バイキング形式が多い)
09:00〜11:00 モーニングティー(紅茶、コーヒー、ケーキ、パン、クッキー)
12:00〜13:30 昼食(コース料理、バイキング料理の選択は自由にできる)
13:30〜16:00 アフタヌーンティー(紅茶、コーヒー、ケーキバイキング、ソフトクリーム)
18:30〜21:00 夕食(コース料理、バイキング料理の選択は自由にできる)
23:00〜24:00 夜食(紅茶、コーヒー、フルーツ)
食べる食べないは自由だが、クルーズ中はダイエットのことは忘れることが必要かも……。
上記は、すべてクルーズ料金に含まれている。ただし、アルコールは別料金になる。
上記以外に船によってはイタリア料理、中華料理、日本料理などのレストランもあるが、支払いは別料金となる。

[客室について]
客室は「キャビン」といわれ、ホテルでいう部屋「ルーム」と同じでキャビンの中は一般のホテルと大差ない。
アメニティとして、タオル、せっけん、シャンプーなどは用意されているが、洗面用具、寝間着などは用意されていない。
全ての船というわけでないが大抵の船にはバスローブが使用できるようになっている。
内側ツインタイプ
海に面していないので窓がなく外の景色を見ることはできないがクルーズ料金は一番安く設定されている。
海側ツインタイプ
海に面しており窓からの眺望を楽しむことができるが、内側ツインより1人約5万円高い。
海側バルコニー付きタイプ
各キャビン専用のバルコニーから大海原の眺望が楽しめる人気のキャビンだが、内側ツインより1人約10万円高い。
スイートバルコニータイプ
バスタブや専用のバルコニーの他に簡単なリビング設備があるキャビンで、内側ツインより1人約20万円高い。
各キャビンの価格差はあくまで目安で船により変わるのでパンフレットでの確認が必要である。

[ドレスコードについて]
「ドレスコード」聞きなれない言葉だが、一言でいうと「服装規定」とでもいえばいいのだろうか。この服装規定だが強制的なものではなく、TPOに合わせた服装をしようということなのである。
ドレスコードについては、用語欄でもふれたが、カジュアル、インフォーマル、フォーマルの3つに区分される。
一番気になるのはフォーマルだが、一週間くらいのクルーズだと1〜2回の指定があり、終日航海日などに多いように感じる。ドレスコードの内容についてクルーズパンフレットには次のような説明があった。
カジュアル
男性→ポロシャツ、カジュアルジャケット、スラックス、セーターなど
女性→ブラウス、スラックス、スカート、セーターなど
インフォーマル
男性→ジャケット、ブレザーにネクタイ、スーツなど
女性→ワンピース、スーツなど
フォーマル
男性→スーツ、ディナージャケット、タキシードなど
女性→カクテルドレス、イブニングドレス、着物など
上記を見てカジュアル、インフォーマルについては特に気にすることもないが、フォーマルのところを見ると、「こんな準備をしなければならないのか」、やはりクルーズは、一部の人のためのものなんだと考える人もあるかも知れないが気にすることはない。ドレスコードが「フォーマル」指定であっても、男性、女性とも結婚披露宴に参加する服装で充分なのである。
船内は「大人の社交場」といわれることもあるので、ちょっとしたおしゃれを楽しむ気持ちでいればいいのであって、ドレスコードにとらわれることはまったくない。
余談だが、着物姿の日本人女性は大変人気がある。これは事実。いつも船内の注目の的になっている感さえある。
ドレスコードについての感想は管理人が乗船した船の経験に基づくものであって、キュナードラインのクイーンエリザベス号、クイーンメリー号、クィーンビクトリア号には乗船した経験がないので、これらの船のドレスコードについてはについては全く承知していない。乗船予定のある方は、キュナードラインの乗船手引きなどでよく調べる必要がある。

[クルーズ船の揺れと船酔いについて]
「クルーズ船は大きいので揺れないの?」「船酔いはないの?」とよく聞かれるが、いくら大きくても海に浮かんでいるので全く揺れないということはないが、最近のクルーズ船はフィンスタビライザーという横揺れ防止装置を装備しているのでそれほど大きな揺れを感じることはない。
それなら船酔いする人はいないのかといえばそうでもないようだ。原因は三半規管にあるということだが、難しい理論については知らない。
船酔い防止する方法は、いくらもあるが、先手必勝が一番だとクルーズ仲間から教えられた。その先手必勝とは、船酔いしてから対処するのではなく、船に弱い人は乗船1時間くらい前に酔い止め薬を服用しておくのがいいそうだ。
でも、乗船後揺れがひどくて、船酔いしたような場合は、キャビンアテンダントに船酔いの薬をもらって飲むことだ。それでも改善しない場合は、医務室で酔い止めの注射をしてもらうとよい。これは即効性があり、よく効くと聞いたが、これも自分自身経験がないのではっきりしたことは分からない。
また船酔いには梅干、生姜を食べるとよいといわれている。クルーの中にも船酔いする人がいて、生姜をかじることもあるとも聞いた。外国船の場合、梅干は無理かもしれないが、生姜はキャビンアテンダントにお願いすれば調理場からもらってきてくれると思う。こんなお願いをしたときはキャビンアテンダントへのチップは忘れずに……。


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