青森ねぶた祭は、七夕祭りの灯籠流しの変形であろうといわれているが、その起源は定かでない。 奈良時代(710年~794年)に中国から渡来した「七夕祭」と、古来から津軽にあった習俗と精霊送り、人形、虫送り等の行事が一体化して、紙と竹、ローソクが普及するようになると灯籠となり、それが変化して「ねぶた」になったと考えられている。 初期のねぶたの形態は「七夕祭」であって、そこに登場する練り物の中心が「ねぶた」と呼ばれる「灯籠」であり、七夕祭は7月7日の夜に穢れ(けがれ)を川や海に流す、禊(みぞぎ)の行事として灯籠を流して無病息災を祈った。これが「ねぶた流し」と呼ばれ、現在の青森ねぶたの海上運行として残っている。 昭和55年、国の重要無形民俗文化財に指定された「青森ねぶた」。 日本の火祭り、青森ねぶたは、毎年8月2日から7日まで、全国・世界各地から350万人を超える観光客を迎え、華やかに開催され、歌舞伎や歴史・神話を題材にしたさまざまな表情をもつ「ねぶた」、色とりどりの衣装を身にまとい「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声も勇ましく跳ねる「ハネト」たち、心に響く笛や太鼓、手振り鉦の音に祭りは最高潮に達する。