山形花笠まつりは、青森のねぶた祭り、秋田の竿燈まつり、仙台の七夕まつりとあわせて、東北四大祭りの一つといわれている。 この他の東北の夏祭りと比べると歴史はそれほど古くはない。 1963年(昭和38年)に、山形県内で比較的伝統的な踊りを夏の観光の目玉として売り出そうと、「蔵王夏まつり」のイベントの1つとして「花笠音頭パレード」が始まった。 1965年(昭和40年)に「山形花笠まつり」として独立し、現在では山形だけでなく東北を代表する夏祭りとして定着している。 花笠まつりの特徴は、紅花をあしらった花笠である。 パレードでは華やかに彩られた蔵王大権現の山車を先頭に、「ヤッショ!、マカショ!」の勇ましい掛け声と花笠太鼓が高らかに響き渡り、あでやかな衣装に身を包んだ1万人を超える踊り手の躍動感あふれるダイナミックな踊りが披露される。 花笠祭りは「フラワーハットダンス」の名で世界に知られ、国内外から毎年百万人近くの見物客が訪れる。 踊りの起源は、五穀豊穰を願う田植え踊りであったとされ、笠にあしらった赤は、昔から山形の民に親しみの深い紅花(ベニバナ)を模したものだといわれている。